2016.12.05 09:11:28

テーマ:ひよっこ税理士奮闘記

親族と生計を一にしている場合の所得控除

今年も年末調整の時期が近づいてきました。

みなさま、年末調整の準備は進んでいますでしょうか?

今回は、下記の事例を使って、親族と生計を一にしている場合の

扶養控除・社会保険料控除・医療費控除の関係についてみていきたいと思います。

 

【事例】
Aさん(長男)と母は同居(生計を一)していました。

しかし、平成28年の中途から母はBさん(次男)と同居(生計を一)を始めました。

その後、12月初旬に母が亡くなった場合、平成28年度におけるAさん側とBさん側の

扶養控除・社会保険料控除・医療費控除の関係はどうなるのでしょうか?

 

○扶養控除
扶養親族に該当するかどうかの判定は、

その年の12月31日の現況により判定することとされていますが、

年の中途で死亡した場合はその死亡した時の現況により判定します。

つまり、母が亡くなった時点ではBさんと生計を一にしていましたので、

Bさんの年末調整において扶養控除の対象とすることが考えられます。

なお、扶養控除については重複が認められていませんので、

例えばAさんとBさんで母の生活費や療養費を折半していた場合でも、

どちらか一方の扶養親族にしかできません。

 
○社会保険料控除
例えば、母の年金から控除される後期高齢者医療制度の保険料を、Aさんの口座から

振替により支払っている(年金から特別徴収される方法ではない)場合、

生計を一にしていた期間中に負担していた金額については、

Aさんの社会保険料控除に含めることができます。

しかし、母と別居の期間中に負担している保険料があったとしても

生計を一にしていなければ、Aさんの社会保険料控除の対象とはなりません。

Bさんについても同様です。

 
○医療費控除
年の中途で生計を一にしなくなった場合、

生計を一にしていた期間中に支払った医療費については、控除の対象となります。

つまり、Aさんが同居していた(生計を一にしていた)期間中に負担していた医療費については、

Aさん自身の医療費と合算して、医療費控除を受けることができます。

Bさんについても同様です。

 

☆まとめ
上記所得控除についてはいずれの場合にも

生計を一にしているかどうかがポイントとなります。

この「生計を一」とは、必ずしも同居を要件とするものではありません。(所得税基本通達2-47)

つまり、別居している親族であっても生計を一にしていれば、社会保険料控除・医療費控除については、

その生計を一にしていた期間中に負担したものは控除対象となります。

なお、生計を一にしているかどうかの判断を正しく行うため、

銀行振込等により送金を行っている事実を確認されることをオススメします。
文/武田悠佑

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